死亡通知のマナー解説と書き方メニュー
死亡通知状とは? いつ、どう使えばよいの?
2種類の死亡通知状(葬儀前・葬儀後)
死亡通知状は「訃報はがき」とも呼ばれており、故人が亡くなったことを正式に伝える挨拶状です。
故人の友人など親しかった方や、生前お世話になった皆様に対して、故人の親族が訃報を知らせる目的で使います。
葬儀前の案内のほか、家族葬などで参列いただけなかった方へ、葬儀を済ませた報告をする手段としても使います。
葬儀前に送る死亡通知
故人と親交のあった方々に葬儀参列のお願いをするために、葬儀の日時や場所をご案内するものです。
しかし、実際には葬儀まで時間がないため、ご案内は電話やメールなどで行われるのが一般的です。
葬儀前の死亡通知状(葬儀の案内)の多くは、密葬のあ後に行われる社葬などに限られているのが実情です。
葬儀後に送る死亡通知
訃報を知らせていない故人の友人・知人に、「故人の死去」「葬儀の無事終了」とともに、生前お世話になったお礼を伝えるための通知です。
近年は、親族や近親者だけで行う家族葬が増えており、葬儀後に送る死亡通知状で故人の訃報を伝えるケースも多くなっています。
喪中はがきとの違い
「喪中はがき」と「死亡通知状」は似ていますが別の役割をもっています。
喪中はがきは、自分の知人に、身内が亡くなり「喪中のため年賀状を控える」ことを伝えるはがきです。
一方、死亡通知状は故人と関わりのあった人に対して、遺族が「訃報を知らせるため」の挨拶状です。
喪中はがきで訃報を知らせてもよい?
亡くなられたのが、10月〜年末にかけてであれば可能です。ただし、喪中はがきは「年賀欠礼状」なので、以下のケース以外では不自然かもしれません。
■故人と年賀状のやり取りがあった方へ、喪中はがきで訃報を伝える
■自分と年賀状のやり取りしている方へ向けて
このような場合は、死亡通知と喪中はがきを出す時期が重なるので、喪中はがきのみでも問題ないでしょう。
住所以外の連絡先が分からない方へは?
電話番号やメールアドレスといった連絡先がわからず、住所だけしか分からない故人の関係者もいらっしゃると思います。葬儀の事前案内が日程的に難しい場合は、葬儀後に死亡通知状を送るようにします。
≫死亡通知状の書き方・使い方※別タブ
死亡通知状(葬儀後)に記載する内容
死亡通知状の文章構成
- 頭語・結語(一般的に付けない)※時候の挨拶は不要
- 続柄と故人の名前
- 亡くなった日付・年齢 ・理由(死因)
- 葬儀を済ませた事と事後報告のお詫び
- 生前のお礼
- はがきを出す日
- 差出人の住所や氏名
1頭語・結語・時候の挨拶
「拝啓・敬具」などの頭語結語、「春暖の候」などの時候の挨拶は、死亡通知状には不要です。
2続柄と故人の名前
差出人からみた続柄と故人の名前を記します。続柄とは、例えば「母」や「父」などのことです。
名前はフルネームでも、家族なら下の名前のみでも差し支えありません。
名前の下に「儀」と書き添えると丁寧です。「儀」は、挨拶状を受け取った相手への丁寧な表現(謙譲表現)で、葬儀の看板などで使われる「○○ 儀 葬儀式場」の「儀」と同じです。
日常では使わない表現ですので無理に使う必要はありませんが、付けた方が丁寧になりますのでお勧めです。
3亡くなった日付・年齢
亡くなった日付は、○月○日など月日迄としますが、時刻を入れたり「未明」としても問題ありません。
また、年齢は実際の年齢(行年)の方が、受け取った方に分かり易いと思います。
享年(数え年)を使っても構いませんが、元旦に年齢が繰り上がるなどの特殊な数え方ですので確認してから使ってください。
日付・年齢は漢数字で書くようにしましょう。
≫享年を使っても大丈夫? ※別タブ
◆亡くなった理由(死因)
亡くなった理由は必須ではなく、「天寿を全ういたし」などで構いません。急死された場合は、急逝(きゅうせい)と表記すれば伝わります。
以前から病気だったなど、病名を書いた方が察しやすい場合などは書いてもよいでしょう。「かねてから入院していた」「病気療養中であった」などの書き方をすることもできます。
4葬儀を済ませた事と事後報告のお詫び
葬儀後の死亡通知状では、ご連絡が遅くなったことへのお詫びも伝えます。
故人と親交の厚かった友人や知人などからすれば、知らぬ間に葬儀を終えていたことになるため、不快な思いをさせないためにもしっかりとお詫びをすることが重要です。
◆葬儀の案内をしなかった理由は?
葬儀を内々で行った理由は「故人の遺志」とするのが、角の立たない理由として一般的ですが、「遠方よりお運び頂くのが忍びなかった」などの理由もよく使われます。
葬儀は故人の遺志により ○月○日に近親者にて相済ませました
遠方ということもあり 葬儀のご案内は控えさせていただきました
5生前のお礼
故人の生前に親しくお付き合いいただいたお礼をします。
また、香典や供物などを辞退する場合はその旨を記載します(理由は書かなくてよいでしょう)。故人の生前の遺志でなくとも、ご厚志の対応が難しい場合にも辞退が可能です。
6はがきを出す日
死亡通知を投函する年月を書きます。一般的には「○年○月」とし、日にちは入れません。
挨拶状を出す日を書く場所ですので、葬儀の日などを書かないように気を付けて下さい。
7差出人の住所や氏名
差出人は喪主でなくても大丈夫です。「喪主」や「妻」「長男」など故人との続柄のあとに、差出人の氏名を書きます。(複数人の連名にする場合は、それぞれの続柄を書いてください)
また、「外 親戚一同」と並べて記載するケースもあります。
差出人の住所宛てにお香典やお悔やみなどが届くことがあります。
香典等を辞退する場合は挨拶文に記載しておきますが、何かしらの弔意を示したい方もいらっしゃいますので、電話番号などの連絡先があると一連の対応について相談できるでしょう。
死亡通知はがきはいつ送る?タイミングは?
葬儀後に送る死亡通知状について
死亡通知状(訃報はがき)には、葬儀前・葬儀後の2種類がありますが、郵便としては葬儀後に送る死亡通知状に限られてるのが実情です。
ここでは葬儀を済ませてから、どのくらいの時期に死亡通知状を出せばよいのかを説明します。
葬儀後、何日くらいで出す?
家族葬など身内のみで葬儀を行った場合は、死亡通知状で葬儀を無事に済ませたお知らせをします。
この通知で、はじめて故人の死去を知る方へも、知っている方へも、同じように「葬儀が滞りなく済んだこと」「生前お世話になったお礼」を改めて伝えます。
葬儀が終わり次第できるだけ速やかに出すのが理想的ですが、家族葬や直葬の場合の目安としては、初七日頃の投函が多いようです。忌明け(四十九日)までに送れるようにするとよいでしょう。
忌明け後に出すケースも増えています
昨今では、葬儀から四十九日と慌ただしいスケジュールを避け、心身が落ち着いたタイミング(納骨後や四十九日後)など、ひと区切り付いてから送る方も増えています。
年末に葬儀があった場合
年末に葬儀を行った場合は、喪中はがきと死亡通知を兼ねて郵送することもあります。
喪中はがきだけで済ませることも可能ですが、生前のお礼など少し加筆するのがおすすめです。
できれば、年明け(忌明けを目途)に死亡通知状で、葬儀が無事済んだこと、場合によっては納骨や四十九日が済んだことの正式な報告とともに、改めて生前のお礼をすると丁寧だと思います。
死亡通知はがきのマナーと注意するポイント
句読点をつけない
句読点は、古くは文章を上手く読めない人に対する補助的な記号として用いられたため、相手に失礼ということで使われていませんでした。
また、物事がスムーズに流れるように、途中で途切れないようにという願い、「縁を切る」などの連想を避けたい意味でも句読点を使わないという風習があります。
薄墨で書く、印刷する
忌明けまでの期間は、死亡通知を書く際に薄墨を使いましょう。
挨拶状印刷に於ける薄墨とは灰色・グレイ色で文字を印刷することです。
「硯に涙が落ちて」「涙で墨がにじんで」薄くなってしまったという、挨拶状独特の悲しみ表現です。
逝去は身内に使わない
「逝去」は故人に対する敬語となるため身内には使いません。
永眠・他界・生涯を閉じた・長逝・急逝などを使いましょう。「旅立ち」などもよく使われます。
長逝(長い旅立ち)・急逝(前触れなく亡くなる)は敬語ではありませんので、使うことができます。
死亡・死去などは「死」が忌み言葉なので、挨拶状には相応しくありません。
●● 儀 の使い方
挨拶状を受け取った相手への丁寧な表現(謙譲表現)です。
葬儀の看板などで使われる「○○ 儀 葬儀式場」の「儀」と同じです。
日常で使う機会のない表現ですので無理に使う必要はありませんが、付けた方が相手に対しては丁寧な表現となりますのでお勧めです。
忌み言葉、重ね言葉を使わない
たびたび 等の重ね言葉は避けます。生死に関する直接的な言葉もタブーです。
●重ねて ●重ね重ね ●再度 ●再々 ●再三 ●くれぐれ ●たびたび ●しばしば ●ときどき ●返す返す ●長引く ●死ぬ ●苦 ●浮かばれない ●迷う ●去る 等
などは、避けた(言い換えた)方が良いでしょう。
気を付けたい死去の言い方(宗教別)
浄土真宗では往生即身仏(すぐに仏様になる)という考え方から、「永眠」という言葉が避けられます。神道も同様に守護神への生まれ変わりということで「永眠」が避けられています。
死去の概念により、言葉遣いを変えた方がよいことがありますので注意が必要です。
故人との続柄に亡」「故」を使う場合も、同様に注意が必要です(亡・故は使わずに書いても構いません)
≫句読点・薄墨・宗教の詳しい解説※別タブ