病院開業・開院挨拶状 マナー解説と書き方メニュー
病院・医院開業(開院)挨拶状の書き方・基本構成
病院開業挨拶状の基本的な文章構成
- 頭語・結語
- 時候の挨拶・相手を気遣う言葉
- 日頃のお礼の言葉
- 開院の報告(目的や経緯・支援への感謝)
- 今後の抱負とお力添えのお願い
- 日付・差出人
- 病院の概要(別記が分かり易い)
1頭語・結語
頭語(拝啓など)・結語(敬具など)には基本的なセットがあります。
「拝啓-敬具」「謹啓-謹白」の何れかをセットで使うのが一般的です。「拝啓−敬具」がもっとも一般的なもので、「謹啓-謹白」はあらたっまた表現となります。
2時候の挨拶
時候の挨拶は、その時期・気候などにあわせて選ぶとよいでしょう。暦を見て時期に当てはまっていれば使える「二十四節気」からくる時候の挨拶のほか、「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」という季節を問わないオールマイティーな時候の挨拶もあります。
≫時候の挨拶一覧表(別タブ)
◆相手を気遣う言葉
時候の挨拶に続けて「ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」と、このまま使うのがお勧めです。
「ご清祥」や「ご繁栄」などもありますが、個人・法人問わず使える「ご清栄」がオールマイティです。
3日頃のお礼の言葉
「平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます」と、このままで大丈夫です。
知人・友人などへの挨拶では、畏まり過ぎのためこの一文を省くこともありますが、1種類の挨拶状を皆様に出すのであれば「日頃のお礼」は必須です。
4開業の報告(目的や経緯・支援への感謝)
「このたび○○病院を開院することとなりました」など、開院することをシンプルに知らせます。「念願の〜」「かねてより準備してまいりました〜」などの気持ちを込めても構いません。
続けて、開院に至るまでの支援などへの感謝を述べます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます
さて 私こと
この度 △△市に○○○○医院を開業する運びとなりました
5今後の抱負とお力添えのお願い
抱負と今後のお願いは以下のように連続したフレーズにすることが多いです。
〓 幅広く使える例 〓
今後は微力ながら 地域医療に貢献できますよう誠心誠意努力してまいりますので
何卒お引き立てくださいますようお願い申し上げます
〓 歯科医院 〓
通常の歯科治療のほか予防歯科・歯周病治療・ホワイトニング等
幅広いサービスをご提供してまいりたいと存じます
何とぞ末永くお引き立てくださいますようお願い申し上げます
〓 動物病院 〓
皆様の大切なご家族でもあるワンちゃんネコちゃんが
リラックスして治療や診療を受けられる環境を整えてまいりたいと存じます
何とぞ末永くお引き立てくださいますようお願い申し上げます
〓 お勧めの表現 〓
研鑽(けんさん):学問や技術などを深く究め、自らの知識や能力をより高めるために努力すること
・これからも研鑽を積んでまいります ・研鑽に励みます
6日付・差出人
日付は、挨拶状を差し出す【月】までを記入します(例:令和○年○月)
病院名(法人名)と名前を差出人に記載、名前の上に院長・代表理事などの役職を記載する方も多いです。
◆郵送での略儀にお詫び
郵送時は「本来なら直接訪問して挨拶すべきですが今回は書面で失礼します」というお詫びも入れておきましょう。「まずは略儀ながら書中をもってご挨拶申し上げます」等の形式的な一言で大丈夫です。
7事務所の概要(別記がお勧め)
病院の詳細を本文に書き込んでしまうと、感謝や抱負などの文章が読みづらくなってしまいます。
挨拶面では開業する旨・これまでの感謝・今後のお付き合いなどの気持ちを伝えます
別記面では病院名・住所・電話番号・FAX・業務開始日などの詳細を伝えます
記
○○○○病院
住 所 〒000-0000 東京都豊島区池袋0-0-0
電 話 03-5911-4811
FAX 03-5911-4815
診療時間 午前○○時〜午後○○時
休診日 ○○○○
開業日 令和○年○月○日(○曜日)
※可能ならば地図も添えるようにしましょう。地図を添えることで相手の手間を省き、事務所へアクセスしやすくなります。
病院・医院開業(開院)挨拶状を送るタイミングはいつ?
1週間〜1ヶ月前に届くとよい
病院開業の挨拶状は、業務開始日の1ヶ月から1週間ほど前に相手に届くようにすると良いとされています。
しかし実際には、準備が整い次第にすぐに出すという流れになると思いますので、早いにこしたことはありませんが、開業後1ケ月くらいまでは許容範囲と考えて良いと思います。
※それより遅れたら、お詫びとともに差出します。
「吉日」などのへの配慮もマナー
投函日までの余裕があれば、今後の更なる発展を祈念し「大安や一粒万倍日」などの吉日に出すとよいと思います(投函日を指定できますのでご利用ください)
縁起の良い日(吉日)を選んで出すという、挨拶状特有の習慣も意識しながら開業後の安泰を願というのもマナーのひとつです。
≫挨拶状を会社で作る事前準備※別タブ
住所録の事前準備⇒挨拶文⇒印刷⇒宛名⇒封入⇒投函までサポート
病院・医院開業(開院)挨拶状のマナーと注意事項
平素は格別のご高配を賜り〜
前文に続くご挨拶である「平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます」の一文。取引などでお世話になっている相手への挨拶ですが、開業挨拶状でも使っていきましょう。
お世話になっている方、病院として取引きやお付き合いをお願いしたい方などへ向けた、正式な挨拶状に相応しいご挨拶の一文です。
句読点(、や。)は使わない
句読点は、古くは文章を上手く読めない人に対する補助的な記号として用いられたため、相手に失礼ということで使われていませんでした。
また、物事がスムーズ、途中で途切れないようにという願い、「縁を切る」などの連想を避けたい意味でも句読点を使わないという風習があります。読点の代わりにはスペース、句点の位置では改行するのが基本です。
段落落し(字下げ)は使わない
一般的な文章では、内容のかたまりをごとに段落で区切って、段落の最初を1文字分下げる「字下げ」のルールがありますが、病院開業の挨拶状には不要です。
字下げをしない理由は、句読点のときと同じく、毛筆での書き方が慣習として残っている、という説が伝えられています。
そのため、最上段から文章を書きはじめても問題ありません。
さて 私儀
「さて 私儀」はへりくだり(相手への謙遜)表現で、自分のご挨拶する際に用いる表現です。
謙遜を「形」でも表すために、行末に下げるのが習わしになっています。
※慣れないかもしれませんが挨拶状では一般的な表現で、行末に下げるのが正式です。
「さて 私こと」を使いたくない
開業挨拶状の場合は「私こと」を使わなくても上手く収まることもありますので例として挙げておきます。
「私こと」に違和感がある方にはお勧めです。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます
さて 私儀
この度 新たに ○○○クリニックを開院することとなりました
○○病院在職中は特段のご厚情を賜り心より感謝申し上げます
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます
さて この度 地元である△△市に○○○○医院を開院する運びとなりました
勤務医の頃より温かいご指導とご厚情を賜り心より感謝申し上げます
上段のように「私こと」を使うのが正式ですが、下段のように削除してもあまり違和感がありません。
※「私が開院した」という部分が「○○○○病院が開院されました」 という具合に置き換えられています。
忌み言葉を使わない
衰退・倒産を連想させる言葉は避けます。損失・悪化を連想させる言葉もタブーです。
●潰れる ●倒れる ●閉じる ●終わる ●耐える ●傾く ●失う ●落ちる ●枯れる ●破れる ●壊れる ●詰まる ●負ける ●苦しい ●さびれる ●朽ちる ●燃える 等
などは、避けた(言い換えた)方が良いでしょう。
≫句読点・頭語結語の詳しい解説※別タブ
病院・医院開業(開院)挨拶状のワンポイント
挨拶状のタイトルを付けましょう
「開院のお知らせ」「開院のご挨拶」などのタイトルを付けると、一段と分かりやすい挨拶状になります。更に開業の諸情報を別記することによって、
■「タイトル+別記」で開業情報の確実な案内
■丁寧な挨拶文で皆様への感謝と今後のご厚誼のお願い
と、それぞれを際立たせた挨拶状が完成します。
地図を積極利用しましょう
GoogleMapがあるのに必要なのかというご意見はごもっともですが、地図入れにより挨拶状の完成度が上がりますので、好印象に繋がるはずです。
また、文字だけでなく、地図を見てもらうことで「このあたりなのか」と当りが付けて頂くことができます。
場所の周知という意味では十分な効果だと思います。
内覧会のご案内も
正式な開院の前に内覧会を開いて、地域住民や関係者にクリニックを見学してもらうこともありますが、そのの告知のひとつとして挨拶状を活用することができます。
病院を認知や信頼性の向上、院長やスタッフと直接コミュニケーションできる場を設けることで、診療内容や設備・受診しやすさをアピールできるよい機会ですので、挨拶状でも積極的に告知していきましょう。
謙虚に挨拶することが大切
挨拶状を華美に彩ったり、自慢げな内容になってはいけません。事務所の晴れ晴れしいお披露目ではありますが、それと同時にこれからのご協力をお願いする挨拶状です。
相手が好意的に受け止めてくれるよう丁寧にご挨拶しましょう。
お祝いへのお礼を忘れずに
開院の挨拶状を送ったら、お祝い状や祝い花が贈られてくることがあります。このような祝意にはマナーに沿ったお礼が大切です。
直ちに電話などでのお礼することも重要ですが、お礼状で丁寧なご挨拶をすると非常に好印象になります。
今後の信頼関係構築のためにも、お礼状でしっかりとしたご挨拶をしておきましょう。
≫開業祝いへのお礼状 文例集※別タブ